リウマチは寝屋川よねだクリニックへ

文字サイズ
標準
拡大

072-800-3477

駐車場完備

リウマチ

免疫の暴走で、自身の体を攻撃

免疫は本来であれば病原菌などの外敵を攻撃するのですが、これが暴走して自分自身の体を攻撃し(自己免疫)、主に手足の関節が腫れたり痛んだりする疾患がリウマチ(関節リウマチ)です。
炎症は関節だけでなく、目や肺など全身に拡がることもありますし、微熱や倦怠感、食欲不振などの症状が現れることもあります。
進行すると骨や軟骨に小さな欠損部(骨びらん)ができたり、さらに関節の破壊や変形をきたしたりすることもあり、日常生活にも影響が少なからず出てきます。

女性の患者数が圧倒的に多い

リウマチを発症している患者様は、女性が男性の約3~4倍と多く、発症するのは主に30~50代です。しかし、60歳を超えてから、あるいは高校生以下の若い年齢層に発症するケースも少なからずみられます。
また、リウマチの発症には遺伝が関係することが知られています。ただ、家族にリウマチの患者がいるからといって、必ずしも発症するわけではありません。

初期症状には手足のしびれなど

リウマチには初期症状があります。症状をいくつか挙げると、朝方に手足の指関節がこわばる、あちこちの関節が痛む、しびれや痛みが手足にあるというようなことです。これらの症状に心当たりがあるようでしたら、一度リウマチの診断を受けてみることをお勧めします。
病気が進行していくと、関節の骨や軟骨が破壊されて関節に変形が起こり、関節を動かせる範囲が狭くなってきます。全身的な症状としては疲れやすさ、脱力感、体重減少、食欲低下などがみられるようになります。

リウマチの診断について

リウマチは、問診ならびに血液やX線検査などの結果を照らし合わせて、総合的に診断されます。リウマチと似たような症状を起こす病気はいくつかあります(変形性関節症、痛風など)ので、それらと区別をするためにも検査は早めに行った方がよいでしょう。
また検査の結果、リウマチと診断されても、最近は治療薬が大きく進歩しており、進行をかなり抑えることができるようになってきました。ですので、早期に診断をつけ、治療を開始することが大切になります。

治療は薬物療法が中心

リウマチの治療では、薬物療法が中心です。最近は免疫抑制作用によってリウマチを治療するメトトレキサートや、関節破壊の抑制作用に優れる生物学的製剤などの登場により、炎症や痛みを抑えるだけでなく、病気の進行を食い止めて関節が破壊されるのを防ぎ、患者様の生活の質(QOL)を可能な限り維持する治療が行えるようになってきました。
最新のリウマチ治療では、リウマチの活動性をみながら、寛解(かんかい:病気の症状が、一時的あるいは継続的に軽くなる、または見かけ上無くなった状態)を目標に治療します。
どうしても寛解に至らなくても、ある程度、炎症がコントロールできる状態に近づけるようにします。

通常、3カ月以内にリウマチが十分にコントロールできない場合は、薬を変更したり、あるいは追加したりすることによって、寛解やそれに近い状態を目指します。

薬だけに頼らずリハビリも行う

薬物療法には、痛みや炎症を取る効果が期待できますが、薬にばかり頼って関節を動かさないでいると、関節が硬くこわばってしまうことがあります。そのためリハビリテーションも大切になってきます。リハビリを毎日繰り返し、長期にわたって行えば、関節の機能障害を抑え、また痛みも和らいでいきます。

手術療法について

手術療法は、薬物療法やリハビリを行っても痛みが和らがない場合や、関節障害のために歩行が困難になるなど、日常生活に支障が生じている場合に行われます。
近年、手術技術は進歩しており、また優れた人工関節も開発されています。
手術療法では以下のようなことが行われています。

滑膜切除術
関節を包む膜組織である滑膜(かつまく)が炎症を起こして腫れると、痛みの原因になります。滑膜切除術は、この滑膜を取り除くことで、痛みなどの症状を改善する方法です。術後は「腫れ」や「痛み」が明らかに改善するので、薬の量を減らすことも可能になります。
人工関節置換術
リウマチの病状が進行して、関節が破壊されてしまったケースでは、関節を人工関節に入れ替える「人工関節置換術」が行われます。
人工関節は膝関節や股関節をはじめ、肩、肘、手首ほか、どの関節にも対応するものがあります。最近の人工関節は耐久性に優れており、再手術のリスクは減ってきています。
関節固定術
壊れた関節を一つの骨にしてしまう手術です。指や手首、足首など、固定しても支障が少ない関節について行います。動かなくなるため、痛みが解消されて安定感も生まれますが、不便になるデメリットは避けられません。
腱移行術
手指の腱が切れてしまった際に行われる手術です。リウマチでは、伸筋腱という腱が切断され、指が伸びなくなってしまうことがあります。こうした場合に、切れてしまった腱を他の腱に繋ぎ直して、再び指が伸びるようにします。